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頭皮の面積を狭くする手術や風船で頭皮を膨らませる手術 - 自毛植毛を詳しく解説

 自毛植毛関連で、かつて行われていた面白い手術がいくつかあります。まずは、スカルプ リダクション(Scalp Reduction)という手術です。これは、ハゲている頭皮の面積を狭くする手術です。かつてパンチグラフト植毛が一般的な自毛植毛の手法だったときは、あまりはげの範囲が広すぎると植毛することができないという制約がありました。そのため、ハゲている面積があまりにも広い場合は、まずはスカルプ リダクションをしてハゲの面積を減らしたそうです。スカルプ リダクションのやり方は、頭頂部のハゲている皮膚を切り取ってしまい、髪の生えている横や後頭部の皮膚をぎゅっと頭頂の方へ引っ張り上げるというものです。切り取った頭皮を縫い合わせやすくするように、Y字型や星型や月型などの形で頭頂部のハゲた部分を切り取ったそうです。頭皮には通常ゆとりと柔軟性があるので、このような手術が可能でした。

 また、スカルプ リダクションを実施するにも、横や後頭部の髪が極端に足りない場合は、スカルプ エクスパンジョン(Scalp Expansion)を実施する場合もあったようです。これは、細胞が時間をかけて伸ばされると拡張する特性を利用したもので、横や後頭部の髪の生えている部分を増やす方法です。まず、風船形式の装置を頭皮の中に埋め込む手術を行います。それを数週間から数ヶ月かけて次第に膨らましていき(生理食塩水を注入していく)、頭皮を伸ばすことで髪の生えている細胞を増やします。これは妊娠している女性のお腹によく例えられます。妊娠しているときにお腹があれだけ膨らむのは、皮膚が中から圧力をかけられると伸びる性質があるからです。その後、ある一定まで膨らませたあと、その風船装置をつぶして取り除きます。そして、先ほどのスカルプ リダクションを行って、ハゲている部分の頭皮(さらに風船装置で伸びている)を狭くして、髪の生えている部分を吊り上げます。

 また、フラップやスカルプ リフトと言われる手法もかつて存在し、横や後頭部の髪を頭皮ごとごっぞりと切り取り、生え際や頭頂部など薄毛の部分側にまわして縫い付ける方法もありました。生え際の髪の移植に向いていたようですが、ごっそり横から生え際にまわすため、髪の生える向きなどが不自然になったりしました。現在は事故で一部の頭皮を失った人への対応の一つして考えられる以外は、ほとんど行われていません。

 これらはアメリカでかつて実際に実施されていたもので、現在でも場合によってはまだ行われることがあるようです。でも、やはり傷口が目立ったり、リスクが高かったりと、あまり勧められた方法ではないようです。現在は安全でどんな範囲の薄毛にも自由にデザインできるマイクログラフト植毛があるので、これらの一見野蛮な植毛は実施されることはほとんどなくなりました。



  更新日: 2007年11月 8日


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