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近い未来に可能になる薄毛治療 - 将来の薄毛対策

 現在利用可能な最先端の薄毛治療は、薬ではプロペシアが最も効果が高く、外科的手法としてはマイクログラフト自毛植毛(フォリキュラーユニット植毛)が最も確実な薄毛対策とされています。薬に関して近い将来に利用可能になることが期待されているのは、デュタステライドという薬です。薄毛に働きかける方法がプロペシアに似ていますが、プロペシアよりさらに効果が増しているとされています。前立腺治療薬のアボタードとしても知られています。FDAには前立腺治療薬としては認められていますが、薄毛治療薬としてはまだプロペシアのように認可されていません。もっと安全性においての検証が必要なのかもしれません。

 原理はプロペシアと同じですが、プロペシアが「タイプ2」の5α-リダクターゼのだけに効くのに対し、デュタステライドは「タイプ1」にも効くのでさらに効果が高まります。タイプ1は血液中に循環するDHT(薄毛の原因になるホルモン)の3分の1を作り出しており、タイプ2は3分の2を作り出しているとされています。デュタステライドはプロペシアでも効かない人に対して処方されることが考えられます。プロペシアは薄毛の原因になっているDHTを60%から70%減らすといわれていますが、デュタステライドは90%以上もDHTを減らすといわれています。女性にも効くことが考えられますが、妊娠リスクに関する副作用の危険性に関してはプロペシアと同じかそれより強いと考えられます。血清中の半減期がプロペシアより2倍ぐらい長くより持続するそうなので、副作用もより強いと考えられます。そのため、デュタステライドを頭皮に局所的に適用するローションやシャンプーなどが開発されると、副作用を抑えることができてよいのかもしれません

 外科的手法として最も注目されているのは、毛包を分割して増殖させるヘア・クローニング(Hair Cloning または Hair Hair Multiplication )です。これは、自毛植毛に使うドナーの毛包を増殖させる技術の一つで、近い将来に一般利用できるようになるとされているものです。2009年から2015年までには、一般人が利用できるようになるのではと言われています。ヘア・クローニング技術は、ドナーとなる髪の皮膚を少量だけ採取し、それをラボで繁殖させて自毛植毛に使用するものです。自毛植毛ではドナーとなる髪の量が限られていることが制限でしたが、ヘア・クローニングにより好きな量だけ自毛植毛を実施することができるようになります。また、従来の方法で自毛植毛するとドナーとなる後頭部に傷が残りますが、その傷も回避することができます。

 ヘア・クローニングはアデランス(Aderans Research Institute)とイギリスのIntercytexが開発しています。Intercytex社は2006年10月に後頭部から採取された毛包を増殖させ、頭皮に移植する手法のテストをすでに成功させています。ただ、細胞増殖技術はガン細胞の増殖が懸念されることもあり、特に皮膚ガンは毛包から発生することが多いので、安全性に関してはまだ入念な調査が必要なのかもしれません。

 これまでの手法は、効果は高いとはいってもすべて「処置」の領域でした。もし男性型脱毛症の薄毛を根本的に治療しようとすると、それは薄毛になる遺伝子を操作するしかありません。薄毛に関する遺伝子についてはまだ完全に解明されていないですし、実際に治療として実施できるようになるまでには、相当の時間がかかりそうです。間違っても関係のない遺伝子を操作してはいけないですし、何万もある遺伝子の中から薄毛の原因となる遺伝子を特定し、ピンポイントでターゲットすることは容易ではありません。遺伝子操作に限らずどの手法を使うとしても、いずれ薄毛も高血圧や糖尿病のように治療できる日がくるかもしれません。



  更新日: 2007年11月 8日


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